浅川 俊文さん

― メールで知る浅川さんの近況 ―

 新春に差し上げた年賀状に対し、浅川さんより長文のeメールを頂いた。このメールの書き出しは「この歳になっても未だ半導体の開発を行っています」というものであった。このメール記載の内容に関連し浅川さんとのメール交換が数回に渡って行われた。その要点を紹介したい。目下取り組んでおられる研究開発はCGS(Continuous Grain Si)技術に関するものである。これはさる大手家電メーカが大々的に宣伝している「システム・オン・パネル」を実現するための基本技術にも関わるもののようである。 非晶質薄膜を高品質の単結晶にするための手段として、浅川さんは次の二つの特許を取得している。
 1)【発明の名称】中性粒子のビーム照射による再結晶化方法 特許第3194608
 2)【発明の名称】「蒸着薄膜の単結晶化装置」       特許第3109773
この特許による単結晶化を実現するため、既に具体的な装置の設計・製作を行い、これによる実証に悪戦苦闘を続けておられる。浅川さんの明晰な頭脳と研究開発の意欲は今なお衰えることがない。ただただ感服すると共に御成功に対し心からなる声援を送りたい。メール添付のRHEED写真では既にかなりの単結晶化が進んでいる様子である。有力なスポンサーが付くことを祈るばかりである。