豊田博夫さんの悲報を知る

持ち歩いたノートパソコンで、日比谷同友会事務局からの訃報として、私の畏友豊田博夫さんが亡くなられたことを知り愕然とした。ここ一ヶ月ほど山香英三さん(元通研室長・筑波大学教授など)と豊田さんの健康状態について大変気にかけていた矢先であった。 既に、近親者で葬儀などは済み、奥様の御健康上の理由から、一切の弔問などは差し控えて欲しい、とのコメントもメールに付してあった。 得難い同憂の士を失った悲しみは大きい。豊田さんは私と同じ77歳であり、10日間の先輩である。“「坂本竜馬」のように文武両道に通じた士に憧れる”、と言っておられた豊田さんは世界的な超LSIの生みの親でもあった。64k-DRAMを開発し電電公社で実用に供した御功績は大きなものがある。64k-DRAMの開発に際し「超LSI≡ VLSI」という言葉を初めて用いた経緯なども記した豊田さんの著書をここに掲載し、豊田博夫さんへの尽きぬ哀悼の意を表し、御功績を偲びたい。