二度咲きのボケの花も終わった頃に買い求めた、まだ堅く小さな蕾をつけたヒヤシンスが3月中旬のいま、満開となっている。
 この花を飾ってある部屋の扉を開けると、ほのかな、というよりは、かなり強い刺激の甘い香りが鼻をつく。しかし、慣れてくると心地よい雰囲気を漂わせ、気持ちを和ませてくれる。
 このホームページを開設後約二ヶ月になるが、数百人余の方々が、このページを覗いて下さった。
 この中に、私が武蔵野通研で電子管から半導体デバイスへと移り変わる昭和三十年代の初めから昭和四十年代の初めまでの十年の間に私の許で卒業研究を実施された私立大学(三校)の学生であった方々が何人か居られた。
 この方々が、四十年前後の昔、武蔵野通研で行った卒究当時が懐かしいといって、自然発生的に当時の『通研(今井研究室)卒研生名簿』を作成する、という作業が始まり、九分通り名簿が出来上がった。
 三大学で計約三十名に近い方々が、私の許で卒業研究に従事された。その卒研テーマを見ると、まさにこの当時の十年間は 「電子管」 から 「半導体デバイス」 への移行期であったことを如実に物語っている。そして 「化合物半導体GaAs」 の台頭期であったことも教えてくれる。
 名簿完成の暁には、“ 四十年振りでの再会を ”と関係者一同心待ちにしている。
 このホームページ開設の思わぬ余徳かもしてない。名簿が完成したら、このHPでも卒研テーマの変遷を御紹介し、『 日本のエレクトロニクスの源流 』 から流れ出た小さな川を多少なりとも遡ることが出来ればと思っている。