エレクトロニクス技術は電子管(真空管)の発明を原点としていることを考えると、日本におけるエレクトロニクスの源流は、まさしく「神代分室で始まった電子管の研究」に端を発している、といっても過言ではない、と考える。
 このような「エレクトロニクス」分野における電子デバイスの研究開発の経緯を、かつての神代分室の多くの研究者の人達によって纏めたものがこの本である。関係者として、わが国のエレクトロニクスの発展の経緯に興味を持たれる方々のご一読をお薦めしたい。
 本書は、戦中・戦争直後の特殊な社会事情を反映し、分室員が体験した特異な事柄や様々な人間模様も織り込んでいると共に、クリエイティブな先達が推進された日本のエレクトロニクスの歩みを知る集大成となっている。
 なお、本書は上、下巻に分かれ、総八〇〇頁であり、
上、下巻一ケース入りで、本体価格二,八〇〇円となっている。
(本会員には、特価で頒布。)

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