武田行松さんを偲ぶ

昨年も師走に入って(12/7)、全く突然武田行松さんの訃報を受け、愕然とした。武田行松さんは、筆者が終戦直後逓信省電気試験所電子管部(神代分室)に職を奉じたときの直属係長であった。当時、電子管部清宮博部長の下に四つの係があり、その一つの係長が武田行松さんであり、私はその中の一つの班に属して中村新太郎さんの許で有線通信管の長寿命化の研究に従事した。 その後、激しい組織上の変遷があったものの、終戦直後からの10年間、神代分室の中枢を占めていた電子管研究グループを纏めてこられたのが、武田行松さんであった。「神代会」会員の多くの方が武田さんのお世話になった。私と私の家内も直接的に武田さんとの関わりを深くもつことになった時期があった。『日本のエレクトロニクスの源流− 電気試験所神代分室の記録 −』を纏めるに当り、上巻の序文を小口文一さんにお願いしたが、小口さんは「それは武田行松さんにお願いすべきだ」と言われた。武田さんに事情をお話し、一度は「上巻 序文」執筆を承諾されたかにみえたが、平成12年の秋頃であったと思うが、「家内と2人3脚で、執筆の余裕がどうしてもとれない」ということで序文執筆をお断りになった。




弔辞を捧げる
C&C財団現理事長
御遺族の方々
(前列が御子様夫妻)
挨拶をされる御長男