寄せられた書信による感想など
 A氏より

  今井哲二様
 如何お過ごしでしょうか ?  先日、今井さんの書かれました “日本のエレクトロニクスの源流 ” 送って戴き有難う御座いました。お礼が遅れまして誠に申し訳ありません。
 まだまだほんの拾い読みをした程度なのですが、懐かしい名前や往時の若々しい写真が載っており興味深く見入ってしまいました。そしてまた当時のことを思い出した次第です。入社したS43年頃は自分のことだけで手一杯で、あまり周りが見えていなかったので、改めて当時の状況がわかり一層興味深い資料となりました。
 これはまさに、日本のエレクトロニクス技術史の一つとして、今後とも大事に所蔵すべき価値あるものと思っています。さらにまた、私共がその一部に実際に参加し、この技術史に繋がっているという何か重いものを感じながら、また単なる技術史ではなく、そこで活躍した、技術者の生き方、喜び苦しみなどを通してものの考え方や生き方のヒントも汲み取れる素晴らしい著書であり、改めて御礼申し上げます。



 B氏より

  今井哲二先生
 ことのほか厳しかった今年の夏も朝夕は秋の気配が感じられるようになりました。
 本日は御著書 「日本のエレクトロニクスの源流」 をご恵送頂きましてまことにありがとうございます。私もエレクトロニクスの大きな流れの片隅で30年近く仕事をさせていただいてきましたが、自分のルーツを解き明かされるような気持ちが致します。
 真空管から半導体へ移行したばかりの頃に学生時代を過ごし、電子管とトランジスタの講義を受けましたが、電子回路の授業では真空管回路の方が多かったと記憶しております。
 公私の雑務に追われて時間が過ぎることの多いこの頃ですが、御著書で大先輩方のこれまで存じ上げなかった生の姿に接することができて、新たなエネルギーを注入される気分です。
 若い人たちにもエレクトロニクスのルーツを伝えて行きたいと思っています。
 取り急ぎ御礼のみで失礼致します。今後ともよろしくお願い申し上げます。



 C氏賀状より

 早々と賀状を戴きありがとうございました。御案内いただきました回顧記録‐書籍、早速、大学図書館に購入、備えたいと存じます。
 日本の電子技術産業が曲がり角にある今、正にその「源流」を遡り、記録し、後世に伝える意義は大であると思います。その難業を全うできるのは、そのどまん中で強力に牽引された今井様をおいて他に無いと承知しておりました。
 愉しみに読ませていただきます。
 通研で、最初に今井様の下に配属された往時、あの活気を懐かしく思い出します。