「電子放射を半導体モデルで説明しようとした人達」は
 すべて幽明境を異にされた

『源流』下巻p.57に記載した上記キャプションの図をここに再掲する。この図にお名前を挙げさせて頂いた12名の方は、川村先生を最後に、すべて幽明境を異にされてしまった。言いようのない寂寥感を覚える。ごく最近では関壯夫さん(平成11年)を失った。 

 川村先生の奥様(幸子さま)のお話によれば、先生は余り大きなご病気はなさったことがなく、今年7月に体調がすぐれず(ダルサを訴えられて)、ご入院され、一ヶ月ほどご入院の後、8月無熱性肺炎で御他界とのことであった。享年87歳である。「西堀先生に可愛がって頂き、皆さんのお陰で思う存分仕事ができ、学者としては幸せな生涯であったと思う」。奥様の述懐である。(川村先生の追悼文は日本物理学会誌 2002、10にも掲載さている)。